カラスの子育ての季節がやってきました。
4月~6月は、カラスに襲われた!という声が多く聞かれます。
私も、昨年は3回ほど頭を蹴られました。
それでも私は鳥が好きなので、カラスもかわいらしく見えるのですが、
突然バサバサっと近寄られると、やっぱりびっくりしますよね。
カラスのそばを通るだけで、身構えてしまう人も多いと思いますが、正しく知れば、まったく怖い存在ではないんですよ。
カラスが人を襲うのは、ヒナが危険にさらされた時だけ
野鳥の巣立ちは、巣から勢いよく飛び立って、巣立ち完了!というイメージがありますが、実際はそんなに簡単ではありません。
カラスの場合、最初は巣からヨチヨチと歩いて出て、枝づたいに移動してはまた巣に戻ります。
これを繰り返しているうちに、ちょっとジャンプしたり羽をパタパタしたりするようになって、数日後、いよいよ初飛行となります。
ところが、超初心者のヒナは、飛び出してみたものの、うまく枝にとまれず、残念ながら地上に降りてしまうことがあります。
まだうまく飛べないので、自力で羽ばたいて樹の上に戻ることができません。
ヒナが樹上にいる間は、見守るだけの親ガラスも、ヒナが人の行きかう地上に降りてしまうと、もう黙ってはいられないんです。
わが子が危ない!!と、ヒナのそばにいる人間を追い払うために攻撃してきます。
攻撃方法は1パターンのみ
じつは、カラスの攻撃は、
背後から飛んできて、人の頭を蹴る
これのみです。
爪でがっしりつかまれるのでは・・・
あの大きなクチバシでつつかれるのでは・・・
と、なんとなく怖いイメージを持たれがちですが、つついたり、足でつかんだりは、絶対にしないので、安心してください。
まれに、頭を蹴られたときに爪が当たって、擦り傷ができることもありますが、帽子をかぶっていればケガは防ぐことができます。
いつも通るあの道に、カラスの巣があるんだよな~と心配な方は、外出の際は帽子をかぶっておくと安全です。
何もしていないのに、突然襲われた!
こちらもよく聞く声ですが、もしカラスに蹴られてしまったら、それは近くにヒナがいるという証拠。ヒナ以外のことでカラスが人を襲うことはありません。
(手に食べ物を持っていると、奪いにやってくる勇気のあるカラスもまれにいますが・・・)
親ガラスはヒナに近づいて欲しくないだけなので、そこから離れてしまえば大丈夫です。
時々反撃してしまう人がいますが、逆に「この人は危険!」と認定されて、何度も攻撃されることになるので、決して反撃せず、すぐにその場を離れるのが得策です。
目の前にヒナ発見!その時は
子育て中らしきカラスが、向こうでガーガーと騒いでいる!
歩道の脇に黒いもの発見!もしかしたらヒナかも?
そんな場面に遭遇してしまったら・・・
対策としては
・傘をさす
・両腕をまっすぐ上にあげる
※頭への攻撃が出来なくなるので、接触を防ぐことができます。
そして、何よりも、その場から離れることが大切です。
以前は、巣を見つけると、人への危害があるかもしれないということで、ヒナごと巣を撤去することが多くありました。
でも最近は、特に被害がなければ、「カラス子育中」などの注意喚起の張り紙などをして、見守るという方針へ少しずつ変わってきています。
時に人間にとっては迷惑なカラスですが、生態系の一部を担っている大切な存在には違いないので、子育て頑張ってるんだな~と、見守っていただけたらと思います。
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鳥が大好きなスタッフの長谷川です。外に出るとつい野鳥を探してしまいます。
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