9月1日は「防災の日」。 1923年に発生した関東大震災の教訓をもとに、災害への備えを見直す日として制定されました。
サラリーマン時代、BCP(事業継続計画)方針のもと、センターの震災対策チームに任命されました。 「人命第一」「止まらないセンター」を理念に掲げ、移転や備えを整えた後に東日本大震災(3.11)を経験することとなりました。
当時、被災時に迅速な避難が可能となるよう、センターの拠点を海沿いのビルの低層階に構えていました。 しかし、津波のリスクが想定以上に大きいことが判明し、東日本大震災をきっかけに再び拠点の移転を実施することとなりました。 ケガする人も無く、また、センター機能は無事に継続できたものの、「災害は日常を一瞬で奪う」という厳しい現実を強く実感した出来事でした。
今後、北海道・三陸沖後発地震や南海トラフ地震などの発生が懸念されるなか、年齢や立場を問わず、すべての人が「備える力」を身につけることが必要です。
・ 高齢者を含めた防災への備え
東日本大震災では、「高齢者の避難の難しさ」が大きな課題として浮かび上がりました。
- 高台への移動に時間がかかる
- 避難情報の取得手段が限られる
- 緊急時の持ち出しが物理的に困難
- 認知機能の低下による判断の遅れ
こうした背景をふまえた備えが不可欠です。
たとえば:
- 地域による声かけ・避難支援体制の整備
- 読みやすい掲示や音声による情報伝達
- 持ち出しやすい軽量で簡易な防災グッズの準備
- 家族と一緒に自治体の防災訓練へ参加する機会の促進
家族や地域との協力こそが、高齢者の命と安心を支える力になります。
・子どもも含めた防災教育
子どもたちにとっても、防災は大切な学びの機会です。 「怖い出来事」として伝えるのではなく、「命を守る知識と行動力」として教育することが求められます。
- 学校や家庭での防災訓練や非常袋チェック
- 親子で避難所を確認する、防災マップづくり
- 災害用伝言ダイヤルや緊急連絡カードの活用方法の共有
遊びや対話を通して関心を高めることで、子ども自身が防災力を身につけていけます。
・ 私たちにできること
- 避難ルート・避難所の確認
- 非常食・飲料水・モバイルバッテリー・ラジオなどの備蓄
- 災害伝言ダイヤルやSNSによる安否確認方法の共有
- 家族や近隣と防災について話し合う時間を持つ
災害はいつ、誰のもとに起こるかわかりません。 だからこそ、「話す」「備える」「伝える」ことが命を守る第一歩です。
私たちは「あの日の記憶をつなぐ責任」と、「未来の命を守る使命」を持っています。 高齢者も、子どもも、地域の誰もが助け合えるような防災体制を、今日から一緒に築いていきましょう。
過去の新聞に残された記録や、SNSでの共有も、「忘れない」ための大切な一歩です。
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35年ぶりに北海道へUターンしてきた「おじさん」です。
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