こんにちは、スタッフの石井です。

先日、母校で恩師と会った時のことを書きましたが、その時に恩師からお父様、お母様と2年立て続けに亡くされたことも聞きました。

お父様は丁度米寿のお祝いを終えてすぐに、そしてお母様は85歳だったそうです。

葬儀やお墓選び、法要までこの2年半は目の回る忙しさで学校が休みの日もほぼ自分のことはできず体を休めることもできなかったと聞きました。

米寿のお祝いを迎えられたお父様については10年間の介護もありました。

お母様と妹さんも同居していてみんなで分担したとはいえ先生自身も今年62歳。体力的にも大変だったと思います。

 

実は5年前、同窓会があり私は先生に会いたくて参加したのに会えなくて残念で他の先生に、近況を聞きました。

そこで、お父様の介護のために教師から事務職になった話を聞いていました。

先日会った時、先生も「いろいろ事情があって10年前に事務職になったの。」と話してくれました。

そして先生は「あなたたちが卒業した翌年に中等部にいってね、10年間学年主任と教頭をして担任は持たなかったから、あなたたちが教師としての最後の生徒なの。
だから思い入れがあるし、よく覚えているのよ。

今考えても、やっぱり私は事務や学年主任より担任を持つ教師の方が性に合ってたと思うわ」と続けて言いました。

先生は私たち生徒から見ても教師という職業がピッタリの方。先生が自分で決めたことだろうけど、相当辛い決断だったと思います。

それでも米寿のお祝いを迎えられたお父様にもっと長生きして欲しかった、もっと優しくしてあげれば良かった、米寿のお祝いも食事をすこし豪華にすることくらいしかできなかったことが悔やまれるとも話してくれた先生を私は本当に尊敬します。

日本人男性の健康寿命は71歳、平均寿命は80歳。

先生のように多くの人が介護をしている現状があります。

日々の生活に追われ、長寿のお祝い、米寿のお祝いどころじゃない、毎日一生懸命介護している人にも働きやすい、暮らしやすい環境を整えていくことがこれからの日本を担う人の努めだと思います。

米寿のお祝いや他の長寿のお祝いも本人も周りの人もみんなが幸せな気持ちで迎えられるニッポンになることを祈って!