お盆の期間、仏壇を飾ったりお供えをしたり、お墓参りにいったりする方も多いと思いますが、迎え火・送り火はしますか?
迎え火・送り火とは
仏教では、お盆の間、ご先祖さまの霊が家に帰ってくると考えられています。
迎え火は、ご先祖さまが迷わず帰って来られるように、家はここだよ~とお知らせし、目印にしてもらうためのもの。
送り火は、ご先祖さまがあの世へ戻る時、足元を照らし無事に帰れますようにと見送るためのものです。
お盆のお供えに、きゅうりとナスで作った精霊馬(しょうりょううま)がありますが、きゅうりは馬、ナスは牛を表しています。
精霊馬は家に帰ってくるご先祖様の足になるもの。
帰るときは、早く帰って来られるよう足の速い馬に乗って、迎え火をたよりにやってきて、戻る時は牛に乗って、送り火に見送られながらゆっくり帰るそうです。
■ 迎え火・送り火を行う日
迎え火は8月13日の夕方、送り火は8月16日の夕方が一般的です。
地域によってはお盆休みが13日~15日までとなり、送り火も8月15日というところもあります。
■ 迎え火・送り火を行う場所
かつては墓前で行うことが多かったようですが、今は自宅の玄関先、門前で行うのが一般的です。マンションなどの住宅事情により、ベランダで行う方も多いようです。
夕暮れ時に、あちこちの玄関前で迎え火がともる風景は、なかなか風情がありますよね。
■ 迎え火・送り火のやり方
焙烙(ほうろく)と呼ばれる素焼きのお皿に、おがらをのせて火をつけます。
おがらは麻の茎の皮をはいで残った部分を乾燥させたもの。
ストローのように中が空洞になっていて、茅葺屋根の下地にも使われます。
火は完全に消えるまで待っても良いし、途中で水をかけて消しても良いそうです。
また「焙烙とおがら」がなければ、家にある耐熱のお皿と、割りばしやロウソクなどで代用しても良いとのこと。
形式よりも気持ちが大事なんですね。
迎え火・送り火のやり方はさまざま
仏教と一口に言っても、浄土真宗では、ご先祖様は極楽浄土にいるので、家に戻ってくるという考え方がなく、迎え火・送り火はしないのだそうです。
宗派によっても違いますし、地域によってもその土地の風習があり、迎え火を8月12日の夕方に行うところもあれば、迎え火・送り火(お盆)は7月13日~16日というところもあります。
迎え火・送り火の火をまたぐ習慣があったり、細かいやり方もいろいろ違い、バラエティに富んでいます。
ちなみに私の実家のある地域では、迎え火・送り火は墓前で行います。
「焙烙におがら」という可愛らしいものではなく、一斗缶に木材を入れて豪快に燃やします。熱い!
そしてなぜか火を焚くのは8月13日~15日の3日間。
14日に焚く火はいったい何の意味があるか謎です・・・。
なんと言っても、大切なのは気持ちですからね!
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